ダイエットや美容効果も!? 筋膜リリースの仕組みや方法を解説

筋膜リリースは疲れやダイエット、美容にも効果があるといった事が、テレビなどで話題になっています。
実は、トレーナーをやっていると、
「筋膜リリースをやってみたいけど、正しいやり方がわからない!」
「そもそも筋膜って何なんだろう」
といった疑問をよく聞きます。
そこでこの記事では、筋膜リリースの仕組みや効果的な実践方法、使えるグッズなどをわかりやすくご紹介したいと思います。
【目次】
・ そもそも筋膜ってなに?
・ 筋膜リリースはどんな効果があるの?
・ 筋膜リリースのやり方を動画で学ぶ
・ 筋膜リリースを効果的にするグッズ
・ まとめ
そもそも筋膜ってなに?
筋膜をわかりやすくイメージするには、鶏肉を思い浮かべてください。
生の鶏肉の皮と肉の間にある薄い膜がありますよね。これが筋膜です。
筋膜は、筋肉の周りだけでなく臓器も包んでいます。実は全身を包んで体を支えているのも筋膜なんです。
筋膜自体は、コラーゲン・エラスチン・ヒアルロン酸でできていて、約85%が水分で構成されています。
つまり、弾力がありみずみずしいのが特徴で、本来は伸び縮みするものです。
しかし、姿勢が悪かったり同じ姿勢をしていると、徐々に筋膜が縮まったり変形したりします。
伸びたり縮まり変形した筋膜は、水分量が少なくなり滑りが悪くなります。
体を筋膜が包んでいるため、筋膜が縮まると、筋膜の可動域内でしか動けなくなり、筋肉のコリや痛みの原因となってしまうのです。
このような状態になった筋膜を、正常な状態にしてあげることで、筋肉の可動域が大きくなり体が動きやすくすることを筋膜リリースと言います。
結果的に、血行や代謝が良くなるため、さまざまな症状が改善すると言われています。
筋膜リリースはどんな効果があるの?
筋膜リリースは、体の疲れやコリ・痛みなどの症状を改善する効果があります。
筋膜が委縮・変形・ねじれている状態になっていると、全身の筋肉や臓器などに影響を与えるます。そのような筋膜の状態を戻すことによって、血行が良くなり痛みやコリの症状が改善されるのです。
筋膜リリースはダイエットや美容への効果も。
筋膜リリースは、ダイエットや美容への効果も期待できます。固まった筋膜を剥がすことで血行が良くなり、リンパなどもスムーズに流れるため老廃物の排出も良くなり、代謝が活発になって痩せやすい体となります。
ダイエットなどで運動を行っている場合にも、運動前に筋膜リリースすることで、体の柔軟性が増すため、運動がしやすい状態となりダイエット効果も上がります。
もちろん血行が良くなることで、肌の調子も良くなります。
さらに筋膜のねじれは顔の筋肉にも影響を与えていますので、筋膜リリースによって表情筋などの動きが良くなり、たるみやしわの改善にも繋がります。
筋膜リリースのやり方を動画で学ぶ
筋膜リリースは、縮まったり変形したりした筋膜に対して圧力をかけて伸ばして、筋膜を元の形まで広げる必要があります。
指圧のように点で押しても効果はありません。手のひらなどの広い面を使って押して伸ばすのです。
では、具体的な方法を見ていきましょう。
筋膜リリースの方法を動画で解説
筋膜リリースは、手のひらを使って押し伸ばすのも良いのですが、手が届かない背中などは自分でできませんね。そこで、ストレッチポール・フォームローラー・ラクロスボールなどを使うのがオススメです。
①背中(上半身)の筋膜をリリースする |
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・フォームローラーをみぞおちの真裏あたりにあてて、お尻を浮かせます
・みぞおちの裏側から肩甲骨まで、ゆっくりと転がした後、体を左右に動かします
・肩甲骨の上から肩まで、ゆっくり転がした後、体を左右に動かします
・痛いところは特にゆっくりとならしていきます
②ふくらはぎ・足裏の筋膜をリリースする |
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・足裏はテニスボールをゆっくりとあてて転がします
・ふくらはぎにはストレッチポールなどをあててゆっくり転がします
・痛いところは特にゆっくりとならしていきます
③内ももの筋膜をリリースする |
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・ストレッチポールを内ももにあてて、鼠径部までゆっくりと転がします
・痛いところは特にゆっくりとならしていきます
④前ももの筋膜をリリースする |
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・前もも全体にあててゆっくりと転がします
・痛いところは特にゆっくりとならしていきます
筋膜リリースの3つのコツ
筋膜リリースのコツは、3つあります。
①トリガーポイントを重点的にほぐす |
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トリガーポイントは、筋膜リリースを行った時に、特に痛みや重く感じる箇所のことです。
トリガーポイントを見つけたら、ゆっくりと時間をかけてほぐしていきましょう。
ストレッチとは違いますので、時間をかけてゆっくりと行うことが大切です。
②圧力は気持ちいいと感じる強さにする |
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トリガーポイントを特に重点的に行いますが、強い痛みを感じるほどの力のかけすぎは良くありません。気持ちいいと感じる強さで行うことが大切です。
あまり強い痛みを感じる時には、筋膜リリースは中止しましょう。
③骨や関節は避ける |
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骨や関節は筋肉が少ないため、筋膜リリースを行うと逆に痛めてしま原因となりますので避けましょう。
また、異常を感じたらすぐに中止し、医師に相談をしましょう。
筋膜リリースを効果的にするグッズ
先にもお伝えしましたが筋膜リリースを行う時には、ストレッチポール・フォームローラーといった専用グッズを使うのが効果的です。また、足裏などの面積の狭い場所の筋膜リリースには、ラクロスボールを使用すると良いでしょう。
ストレッチポールやフォームローラーは、筒状のトレーニンググッズです。固さや長さ、表面がフラットになっているものや凹凸のあるものなど、さまざまな種類が販売されています。
凹凸のあるものは、トリガーポイントに重点的に使うことで筋肉がリラックスして効果をはっきします。ただし、痛みを感じる場合もあるため注意も必要です。
価格1,500円~5,000円程度と価格も手ごろとなっています。Amazonや楽天などで取り扱いがありますので、自分の好みのものを選びましょう。
どれを選んだら良いかわからないといった場合には、柔らかめのフラットなタイプと凹凸のあるタイプものを2本持っていれば、痛さや刺激の調整がしやすく便利です。
まとめ
筋膜リリースは、体を支えている筋膜が縮む・伸びるなどの変形を起こしたり、ねじれを起こしたりしている場合に、筋膜を正常に整えることによって、肩こりや腰痛、またダイエットや美容に効果を発揮します。
筋膜リリースを効果的に行うためには、専用グッズなどを使用するのがオススメです。
ただし、痛みが強い場合などは、無理をして行うと悪化する可能性がありますので、気持ちいい圧力をかけてゆっくりと時間をかけて行いましょう。