糖質制限の味方ブランパンはダイエットに効果ある?特徴を調査

ダイエットをしている人の中には、糖質を制限している人も多いのではないでしょうか。専門家の話によると、人の脳は糖質や脂質を好むと言われていますが、分解されなかった糖質は脂肪となって脂肪細胞に蓄積され、やがて“ムダ肉”や“贅肉”と呼ばれるものに変化します。つまり、ダイエット中の人にとって糖質はなるべく避けたいものなのです。
近年、低糖質な食事を意識した食品が多く発売されており、その中でもブランパンは、コンビニでも手軽に購入することができます。また、コツさえ掴めば手作りすることも可能です。
そこで、ブランパンの概要や普通のパンとの比較、おすすめのブランパンなど、ブランパンに関係する様々な情報をお届けします。
【目次】
・ ブランパンってなに?
・ ブランパンってダイエットに良いって本当?
・ ブランパンと普通のパンを比較してみた!
・ おすすめブランパンの紹介
・ まとめ
ブランパンってなに?
ブランパンとは、その名の通りブラン(ふすま:穀物の表皮、胚芽)を主原料としたパンのことを言います。お米の米ぬかなどはふすまの一種です。
ブランには、食物繊維やミネラルを豊富に含んでいるのが特徴です。小麦粉100%のパンを食すよりも糖質が低く抑えられ、糖質制限中の人でも食べれると注目を集めています。
ブランパンってダイエットに良いって本当?
ネットで調べれば、「ブランパンがダイエットに良い!」という情報が沢山出てきますが、なぜダイエットに良いのか具体的な理由を知らない人も多いのではないでしょうか。
一般的なパンには、小麦粉由来の糖質だけではなくバターなどの動物性脂肪がたっぷり使用されているので、ダイエットには不向きの食品です。
特に、糖質には中毒性があると言われているので、パン好きの人にとってダイエット中にパンが食べられないとなるとストレスを感じます。
ブランパンは胚乳を使用せず穀物の外皮を使用しているので、糖質を抑えることができる上に、鉄やマグネシウム、カルシウムなどのミネラルも豊富に含まれているので、食事制限中に陥りやすい栄養不足を避けることもできるのです。
ローソンが展開するブランパンには沢山の種類があるため、小腹が空いたときなどに気軽に摂取することができ長期的なダイエットに向いています。
ブランパンと普通のパンを比較してみた!
ブランパンが低糖質でダイエット向きということについて理解できたかと思いますが、そうはいっても漠然としたイメージで「本当にダイエット向きなの?」と思う人もいるかもしれません。
そこで、ブランパンと普通のパンがどのように違うのか、原材料・カロリー・糖質の3つの項目を比較し、ダイエット向きかどうかを検証していきます。
※比較について、一部のメーカーが公表しているものを抜粋しています。メーカーによって原材料やカロリー、糖質量は異なるのであらかじめご了承ください。
①原材料を比較
まずは、市販のブランパンとロールパンの原材料を比較してみました。
ブランパン (PASCOゆめちからブランロール) |
ロールパン (PASCO超熟ロール) |
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小麦粉・小麦全粒粉・ショートニング・糖類・はちみつ・糖加工品(砂糖、糖蜜)・パン酵母・発酵風味液・食塩・乳等を主要原料とする食品・醸造酢・卵・(原材料の一部に卵、小麦、乳成分、大豆を含む) | 小麦粉、砂糖、乳等を主要原料とする食品、マーガリン、でんぷん、パン酵母、バター、加工油脂、食塩、小麦たんぱく、米粉、(一部に小麦・乳成分・大豆を含む) |
比較すると、ブランパンのほうが使用されている原材料が多いことがわかります。しかし、ロールパンと違って小麦粉100%ではないため、ふすまが含まれている全粒粉、また糖質・脂質の代わりとなる原材料が使用されています。
そして、ロールパンに使用されているマーガリンやバターは脂肪分が多く肥満に繋がることが考えられます。その点、ブランパンは糖質制限をしている人、またダイエットをしている人に向けて製造されているので、糖質だけではなく脂肪分も極力抑えられているのがポイントです。
ただし、人工甘味料よりも天然甘味料(希少糖など)を使用しているブランパンのほうがさらに低糖質なため、糖質やカロリーを抑えつつ美味しく食べることができます。ブランパンを手作りする際の参考にしてください。
②カロリーを比較
ダイエット中の人なら、食品のカロリーを重要視する人も多いはずです。低糖質なブランパンは、普通のパンと比較してカロリーが低いのでしょうか。
ブランパン (ローソン ブランパン2個入〜牛乳使用〜) |
普通のパン (ローソン ソフトなバターロール6個入) |
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70kcal(1個あたり) | 97kcal(1個あたり) |
まずは同じ大きさ・重さのパンで比較してみました。見ると、やはりブランパンはカロリーが抑えられていることがわかります。もちろん、原材料で比較しても普通のパンより糖質や脂肪分が抑えられているのがポイントです。
ブランパン (ローソン ブランのあんぱん) |
普通のパン (ローソン 北海道粒あんぱん) |
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164kcal | 235kcal |
次に、ブランを使用した菓子パンと普通の菓子パンを比較しました。こちらも、普通の菓子パンよりブランを使用した菓子パンの方が大幅にカロリーが抑えられています。
特に、菓子パンは甘味を加えるために非常に多くの糖質が使用するので、高カロリーかつ糖質過多に陥ります。もちろん、普通のブランパンよりもブランを使用した菓子パンの方が高カロリーですが、甘いものを食べたい時でもカロリーや糖質を極力抑えることができるのは嬉しいポイントなのではないでしょうか。
※カロリー表示は関東地域のLAWSONを掲載
③糖質を比較
最後に、ブランパンと普通のパンそれぞれに含まれる糖質を比較してみました。
ブランパン (LAWSON ブランパン2個入〜牛乳使用〜) |
普通のパン (LAWSON チーズとハムのロール2個入) |
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2.2g(1個あたり) | 8.8g(1個あたり) |
上記の2つは、1個あたりのカロリーが0.1kcalしか違いません。しかし、糖質の量を比較するとブランパンのほうが圧倒的に低糖質であることがわかります。
低カロリーな食事を意識していても、思わぬ形で糖質を摂り過ぎてしまうことがあります。低カロリーを意識してダイエットしているのになかなか痩せない…という人は、糖質を意識した食生活に切り替えてみてはいかがでしょうか。
おすすめブランパンの紹介
ダイエットにブランパンを取り入れたいと思っている人は必見!販売しているブランパンはもちろん、ブランパンを手作りする方法をまとめてご紹介します。
販売しているブランパン
ブランパンは、コンビニやスーパーなどで手軽に手に入れることができます。なかでも、ブランパンブームの先駆けとなったのがローソンのブランシリーズです。
ローソンのブランシリーズは、ベーシックなブランパンを初め、あんぱんやドーナツ、ソーセージデニッシュなどの惣菜パンなど豊富な種類を取り揃えています。
また、ふすま特有の風味を抑えたブランを使用しており、クセがなく味わい深いのも人気の秘密です。さらに、100円台から販売されているので、体にいいのはもちろんお財布にもやさしいですよ。
<ローソンのブランパン> |
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・ブランパン 2個入 ~牛乳使用~ ・ブランパン 2個入り ~チーズ~ ・ブランのあんぱん ・ブランのカスタードクリームパン ・ブランのスイートチョコロール ~クーベルチュールチョコ~ ・クロックムッシュ ~ブラン入り食パン使用~ ・ブランのチーズ蒸しケーキ ~北海道産クリームチーズ~ ・チーズとハムのロール 2個入 ・もち食感 クリームチーズ&ダブルベリーパン 2個入 ・ポークウインナーとチーズのロール ・たまごを包んだしっとりパン |
自分でブランパンを作る
ブランパンを手作りすることができれば、毎日の食事もきっと楽しくなるはずです。しかし、ブランパンの原材料を集めるのにどうしたら良いかわからない…そんな人もいることでしょう。
通常、パンを手作りする際は市販の強力粉などを使用しなくてはなりませんが、最近ではブランパン向けのミックス粉も販売されています。強力粉に比べると取り扱っている販売店が少ないかもしれませんが、インターネットで取り寄せることができるのでとても便利です。
では、ブランパン向けのミックス粉を使用したベーシックなブランパンの作り方を紹介します。
用意するもの(プチパン6個分) |
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・ブランパン向けミックス粉…100g ・水…140ml ・★サラダ油…大さじ1 ・★塩…小さじ⅕ ・ドライイースト…小さじ1 ・打ち粉用のブランパン向けミックス粉…適量 |
手順1:パン生地を作る
耐熱容器に水と★の材料を入れ混ぜ合わせます。
その後、ドライイーストを加え箸で軽くかき混ぜたら、ブランパン向けミックス粉を半量程度入れとろみがつくまで混ぜ合わせてください。そして、ブランパン向けミックス粉の残りを入れ、ひとかたまりになるまで混ぜましょう。
手順2:パン生地を発酵させる
混ぜ合わせたパン生地は、150~200W設定の電子レンジで30秒加熱し、蓋を乗せて発酵させます。2倍に膨らむまで、10~20分ほど待ちましょう。
手順3:パン生地を整形する
打ち粉をしたまな板に発酵したパン生地を乗せ、ゴムベラなどを使用し6等分にし、丸めながら形を整えます。その後、クッキングシートにパン生地を乗せ、150~200W設定の電子レンジで30秒加熱しましょう。
手順4:パン生地を落ち着かせる
電子レンジでパン生地を加熱したら、クッキングシートごと天板に移し、濡れ布巾もしくは濡らして水気を絞ったペーパータオルをふんわりとかけ、倍に膨らむまで放置します。その後、茶こしで打ち粉を振り、200℃のオーブンで15分焼いたら出来上がりです。
基本の作り方を覚えておけば、応用で菓子パンや惣菜パンを作ることもできます。カロリーや栄養バランスをきっちり調整するのは難しいかもしれませんが、手作りならではの美味しさを味わってくださいね。
まとめ
ブランパンは、糖質やカロリーが低く、食物繊維を多く含んでいるのでダイエットを頑張る人の味方です。コンビニやスーパーなどの市販でも手に入りやすいうえに、手作りをすることでさまざまなバリエーションを楽しむことができます。ぜひ糖質管理ダイエットに役立ててください。
この記事の監修者のご紹介

管理栄養士・フードコーディネーター
大学卒業後、食品メーカーに就職し、飲食店向けのメニュー提案や商品開発に携わる傍ら、フードコーディネーター の専門学校を卒業。
栄養講座の講師や食事指導、飲食店プロデュースや料理教室講師、大手メーカーの商品開発など幅広く手がけ、現在は、講座講師や食事指導および企業向けのレシピ開発の他、美味しくて見た目も魅力的、なおかつ健康にもプラスになるような料理を広めるために活動を行なっている。